このサイトは 「ケアパートナー株式会社」をスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。
総合健康支援推進協会の認定資格である介護口腔ケア推進士の主な仕事は、高齢者への口腔ケアです。介護現場において口腔ケアは病気のリスクを避けるとともに、食事をサポートするために欠かせません。
高齢者が口腔ケアを怠ると、歯周病や口内炎などの口腔感染症を引き起こす可能性があります。時には誤嚥性肺炎や感染性心内膜炎などの致死性の全身疾患を誘発してしまうケースも。介護口腔ケア推進士は、そういったリスクを避けるべく適切な口腔環境の維持に努めています。
要介護者の口腔内の健康状態をみて、適切な口腔ケアを提案することが介護口腔ケア推進士の重要な役割です。
毎日の歯みがきやうがいなどの基本的な指導をはじめ、使用する歯ブラシや義歯洗浄剤、歯磨き粉などが適切かも確認します。高齢者は入れ歯や義歯などを使用していることが多いため、本人だけでなく職場のスタッフにも正しい取り扱い方や清掃方法について指導することもあります。また老化や病気、ケガによって低下しやすい咀嚼・嚥下機能に対して、食事の際に支援を行うことも仕事のひとつです。
要介護者の口腔内の異常に対して、適切な治療を受けられるように案内をすることも介護口腔ケア推進士の役割です。認知症によって自身で症状を訴えられない患者の代わりに、歯科医師や歯科衛生士に病状を説明するケースもあるでしょう。
介護口腔ケア推進士になるには、検定試験を受ける必要があります。受験資格はなく、誰でも受験が可能です。より高いレベルの資格である「上級」の検定試験もあります。上級の受験資格は、介護口腔ケア推進士の資格を保有していることと、試験と同日に開催される「上級 実践的な口腔ケア研修会」を受講できることの2点です。
どちらの受験もインターネット受付のみなので、希望受験日の1ヶ月前~3日前までには申し込みを済ませましょう。
合格率に関する公式的な発表はありませんが、合否は「問題の総得点の7割を基準として、問題の難易度で補正した点数以上」という基準によって判定されます。公式サイトで出題範囲と例題を確認しておくと良いでしょう。
介護口腔ケア推進士になるための受験料は8,460円(税込)です。合格した際、認定証を希望する場合は別途3,000円(税込)の発行手数料が発生します。
上級であれば受験料は30,000円(税込)、合格後の認定証発行は無料です。
資格名に「介護」と付くことからも分かるように、介護口腔ケア推進士は主に介護現場で活躍しています。口腔ケアと食事は切り離せない関係にあるため、食事提供がある施設でより重宝されるでしょう。
介護の現場では、口腔ケアだけではなく要介護者との円滑なコミュニケーションの取り方や、訪問介護利用者宅での接し方のコツなども学べます。
介護業界で働いている人の中には「要介護者への口腔ケアの重要性は理解しているけれど、正しい方法がわからない」という人もいるでしょう。介護口腔ケア推進士の資格を取得することで口腔ケアの知識・技術が身に付き、自信を持って要介護者のサポートができます。
資格取得で得た知識を介護の現場に活かすことでやりがいを感じられて、自身のスキルアップにもつながるでしょう。
介護の現場において、同僚や後輩に正しい口腔ケアを教育できます。根拠に基づいた知識を受け継いでいくことで、施設全体における介護サービスの質が向上するでしょう。