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正式名称は「3学会合同呼吸療法認定士」といい、日本胸部外科学会・日本呼吸器学会・日本麻酔科学会が合同で認定している資格です。
呼吸療法とは、何らかの原因で呼吸機能が低下した場合に行う治療法を指します。平均寿命が伸びて呼吸器疾患や合併症を患う高齢者は増える一方ですが、介護現場では呼吸療法に精通したスタッフが不足しています。そこで呼吸療法の習熟とレベルの向上・維持を目的に呼吸療法認定士という資格が作成されました。
資格は5年ごとの更新が必要で、呼吸療法認定士として認定された後も知識を習得し続けていく必要があります。
資格取得で得た知識や技術を、ケアの提供に活かすことが求められます。呼吸理学療法や吸入療法、酸素療法などの呼吸療法の適切な実施と、その機器の管理が主な役割です。呼吸療法認定士自体は民間の認定資格のため、業務役割を超えない範囲で担当します。
医療機関によっては、医師をはじめ看護師や臨床工学技士、理学療法士などによる「呼吸ケアサポートチーム」があります。呼吸ケアサポートチームでは、人工呼吸管理や呼吸ケアを集中的に行います。
呼吸療法認定士の資格を持っていればチームへ優先的に配属される可能性も高くなり、専門性を活かすチャンスが広がるでしょう。
呼吸療法認定士の資格を取得するためには、決められた認定講習会を受講しなければいけません。また、認定講習会を受講するためには下記の条件を両方とも満たす必要があります。
【条件1】5種類の免許のいずれかを保有し、それぞれ必要な実務経験を有していること
【条件2】学会・講習会への参加
呼吸療法認定士の認定試験は年1回で、試験はマークシート方式による全100問。講習会のテキストや普段の業務内容などからの出題となります。
合格率は60~70%となっていて、難易度はやや高めといったところでしょう。認定講習会の受講から3年間は受験資格があるので、不合格の場合でも再受験できます。
認定試験の受験料は10,000円(税込)です。認定講習の受講料は受講方法によって異なり、eラーニングであれば20,000円(税込)、会場とeラーニングであれば30,000円(税込)です。なお、認定試験合格後には登録料として3,000円(税込)が必要です。
呼吸療法認定士の資格が活かせる職場は、医療機関です。主な活躍先は、呼吸器内科やICU、救急外来など重症患者の呼吸管理を行う臨床現場となります。その他にも、リハビリテーション分野における需要もあるでしょう。
要介護者の中には呼吸器系の疾患を持つ高齢者が多いため、介護業界も呼吸療法認定士の需要が高い職場です。介護施設だけでなく、在宅サービスでの活躍も期待されています。
高齢社会である日本では、呼吸療法の知識や技術を身につけた人材は重要な役割を担っています。呼吸療法の知識や技術を深めることで、質の高いケアを実現できるでしょう。患者に感謝されることで、自分自身のやりがいにもつながります。
呼吸療法認定士の資格があれば、キャリアアップや転職の際も有利です。現在働いている職場での給与アップや、資格を活かせる職場へ転職できるでしょう。