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グループホームとは認知症対応型共同生活介護のことで、日常生活に何らかの手助けが必要な高齢者を対象とした共同生活施設。
介護というより「生活のお手伝い」がメインの仕事となっており、食事やトイレなど利用者ができることを尊重し、適度にサポートしながら自立した生活を促すことが目的となっています。
取材にご協力いただいたのは、全国に90以上のデイサービス施設を持つ「ケアパートナー」さん。グループホームは、まだ数が少ないのですが、今後もっと展開していくそうです。
お父さまの病気をきっかけに、介護の仕事に興味を持ったという七田さん。建設系のお仕事で図面を引きながら、介護と二足の草鞋を履いていました。
そこから訪問介護1本に絞り、この2019年4月に、「ケアパートナー磯子杉田・グループホーム」のセンター長に就任。
センター長は、ケアパートナー社内で公募があり、七田さんがアツイ思いをしたためて、面談も重ねた結果決まったのだとか。七田さんの「グループホーム」というお仕事への想いを聞いてみました。
訪問介護を10年ほどやっていて、今まではご自宅で良かったのが、体調を崩されて施設に行く…というときなどに、「もっとできることはあったんじゃないか」と思うことが多く、グループホームの公募が来た時にコレだ!と思いました。最後の可能性のお手伝いが、一緒に何かできるのではないかと。
ここがオープンするまでにも、他社さんのグループホームで研修をさせてもらいました。毎日一緒にいるので、その日その日で、むしろ1日の中でも体調や気持ちが上下しますし、大変は大変です。
ただ、訪問介護でも、グループホームでも、お客さまを観察し、そして「できること」を見つけるという根本は同じだと思っています。
「人と人」ということは変わりませんからね。在宅ではできなかったことをできるようになる楽しみはあります!
イベントや、季節の催し、近所の小学校や保育園との交流ですね。イベントは、毎月誕生日会をやろうと思っていて。担当を決めて、担当職員を中心に考えています。たとえばケーキも買うのではなく、スポンジとフルーツなどを買ってきて、最後の組み立てはみんなでやるのも楽しいかなとか。
梅をみんなで漬けみるのもいいかなと思って、先日保健所に問い合わせたりもしています。近所に、同じケアパートナー系列の保育園(キッズパートナー)があるので、たまにお散歩コースに入れてもらうようにお願いしてます。
そうやって、できることを色々探していくのが楽しいです。ご利用者の方は、自分で望んで来ているわけじゃないケースもありますので、ここでの生活の中に、何かしらの楽しみを見出してほしいですね。
やはり、楽しみや、やれることがあると、皆さんイキイキしますからね。今は、食事の用意のときに、食材を切っていただいたりしています。
認知症も個性のひとつでしかないと思いますので、「認知症だから」という所はないですね。
まだまだ慣れていく最中というところですが、オープンしたばかりで、満床になっているわけではないので、少しずつ慣らしていけるかなと思っています。
スタッフとも、初めましてだったりするのですが、皆「ご利用者様のために」という気持ちは同じです。あとは「グループホーム磯子杉田」として同じ方向を向いて仕事ができるようにしていけたらと思っています。
そうですね。でも苦労とは思わないですね。同じ仲間ですから、お互いに思いやりを持って、相手を知ろうとすれば、ほとんどのことは解決できるのではないでしょうか。
グループホームの経験も、センター長の経験もない私をセンター長にしてくれたり、外部研修も充実していますし、経験できるステージを用意してくれる会社だと思っています。
今回、新たなチャレンジなので、自分も不安がないわけではないですが、エリアマネージャーが細かく声をかけてくれたりするので、「大丈夫」!って感じでしょうか(笑)。
グループホームでは、できるだけ家庭と同じような生活を送れるよう日々のスケジュールが設定されています。グループホームには5~9名で構成されるユニットという少人数のグループがあり、ユニットごとに共同生活を送るのが特徴。
食事の準備や片づけ、掃除、入浴、買い物などを共同で行い、介護士はそのお手伝いをすることになります。1人で食事ができない方のサポートをしたり、トイレまで誘導したり、といった具合です。高齢者ができることを奪わず、役割を与えて自立を促すのがグループホームの目的なので、手を出しすぎないのがポイントとなります。
認知症の進行を防ぐには、体を動かしたり五感を刺激することが大事。そのため、多くのグループホームではレクリエーションの時間に力を入れています。
レクリエーションの内容はそれぞれの施設で異なりますが、簡単な体操やゲーム、カラオケや楽器演奏、手芸やフラワーアレンジメントといった手先を動かす作業などです。グループホームで働く介護士は、高齢者の趣味・特技・興味に合わせてレクリエーションを考案したり、実施するのが仕事となります。
グループホームによっては、認知症の進行予防や身体機能の回復を図るため、リハビリテーションを行っているところもあります。この場合、理学療法士や作業療法士といったリハビリの専門家と連携し、介護士はそのサポートを行うことになります。利用者がリハビリを嫌がらないよう、楽しみながら回復を促すことが大切です。
ケアパートナーの場合は、訪問看護ステーションと連携して行われます。
グループホームでは、夜間・深夜に1名以上の介護士を配置することが義務づけられているため、夜勤も大事な仕事のひとつです。夜勤の主な仕事は、夕食の準備とサポート、服薬の補助、就寝の見守り、必要な方のおむつ交換、夜間の見回り、起床や着替えのお手伝いなどです。
朝食の準備とサポートまで行い、申し送りをして夜勤終了となるパターンが多いようです。ちなみに認知症の施設であるため夜間徘徊などが見られることもあり、日勤に比べるとやや肉体的・精神的にもハードとなります。
厚生労働省の調査によると、グループホームで働く常勤介護士の平均給与は、平成29年(2017年)で269,920円。介護の対象となっているのが認知症の高齢者であるため、認知症に対応していないデイサービスなどに比べると給料は高めに設定されているようです。