人材不足の状態が続いている介護業界。今後は、その問題がより深刻化すると言われています。介護業界では、人材不足を解消するために積極的に無資格者を採用しているので、介護職で働いてみたい人にとっては追い風です。
自分で思うように動くことができない要介護者の代わりに、日常生活の援助を行います。生活援助で行うことは、掃除や食事の支度、洗濯、買い物などです。
デイサービスのように送迎が必要な介護施設で、車の運転を行います。自動車免許があれば、介護の資格がなくても送迎を行うことが可能です
介護施設で事務員として働きます。業務は、書類の作成、備品の発注、来客者や問い合わせへの対応などです。
要介護者の身体に触れて行う、入浴や食事、排泄などの介護を行うときには資格が必要です。基本的にひとりのヘルパーが要介護者を担当する訪問介護は、資格がないと行えません。
ただし、訪問先で食事をつくったり掃除をしたりする生活援助については、資格がなくても行うことが可能です。
また、訪問介護ではなく介護施設や介護事業所ではたらく場合は、無資格の状態でも身体介護業務が行えます。
無資格者よりも有資格者の方が、給与は高い傾向にあります。無資格者は、基本給が有資格者よりも低めなのに加えて、資格による手当が期待できません。賞与についても、貰えたとしても有資格者より少額となるはずです。
厚生労働省の「平成29年度介護従事者処遇状況等調査結果」(※1)によると、介護職員全体の月の平均給与は、297,450円。内訳としては、平均基本総額が179,560円で、平均手当額が71,570円、賞与などの平均一時金は46,310円となります。無資格者の給与・待遇は、この平均給与よりも低くなると考えておきましょう。
人手不足が叫ばれている介護業界では、無資格でも働けるチャンスが多いです。無資格者を対象とした介護職の求人は、今後も増加していくことでしょう。しかし、無資格で働く年数が長くなるほど、キャリアアップや給与・待遇の面で有資格者との差が広がっていく点も、意識しなければいけません。
「介護職を長く続けていきたい」と考えている方は、はじめは無資格からスタートしたとしても、いずれは資格の取得を目指すようにしましょう。