このサイトは 「ケアパートナー株式会社」をスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。
「身体介助やレクリエーションは得意だけど、料理はちょっと苦手」と不安に思っている介護士志望の方もいるかもしれません。料理が得意でないと介護士には向かないのか、と考えがちですが、決してそんなことはありません。
一口に介護士の仕事といってもさまざまな分野があり、働き先も多種多様に存在します。デイサービスやグループホームでは外注によって食事を用意することが多いため、介護士の仕事に料理は含まれません。そういった現場であれば、介護士として自分のスキルを活かしたキャリアアップができるでしょう。また現在は料理が苦手でも、介護士として働きながら少しずつ料理の腕を身につける方法もあります。
では、介護職員に求められる料理スキルやポイント、注意点にはどのようなものがあるか見ていきましょう。
介護職員に求められる調理技術は、一定のレベルがあれば十分に対応できます。料理について学ぶ姿勢があれば、必ずしもコック並み(プロ並み)の腕前である必要はありません。
大切なのは、介護食に特化した料理の知識を身につけることです。利用者の体調や好みを考えながら、一人ひとりに合った栄養バランスの良い料理をどのように作るか?という知識こそが、介護職員に求められている料理のスキルとなります。
利用者に適した料理をつくるためにはおいしいだけではなく、一人ひとりの状態に合わせる必要があるため、調理技術だけでなく情報収集のスキルを身につけるとよいでしょう。
料理前の準備を効率よくスムーズに進めていくことは、介護職員が料理する際のポイントの一つです。介護士は料理だけでなく、掃除や洗濯など他の仕事も行わなければいけません。また、それぞれの仕事に配分できる時間が限られているため、レシピの考案や下ごしらえなど料理前の準備をしっかり行うためには、料理以外の作業を手際よくこなしていくことが必要となります。
また、利用者がおいしいと感じる料理を作れるかどうかもポイントです。たとえ栄養バランスの良い食事であっても、好きな食材でなかったり、味付けが合わなかったり、体調に合わない料理であれば、食べてもらえない可能性があります。そのため、料理を作る際には料理者本位ではなく利用者本位となり、それぞれの好みや体調に合わせておいしく食べられるようにすることを心がけましょう。
介護士の料理がいくらおいしくても、利用者以外に料理を提供するのはNGとなるので注意しましょう。介護保険制度における規定では、介護ヘルパーのサービスを受けられるのは、要介護認定を受けている利用者本人のみと定められています。よって、利用者以外の家族にまで料理を提供することはできません。
またホームヘルパーとして料理をする場合は、食材や調味料を外から持ち込んだり、事前に作った料理を持ち込むこともNGです。介護士が利用者宅で料理をする場合は、利用者宅にある物だけを使って作らなければなりません。料理の持ち込みは、私物の持ち込みと同等として扱われ、他の利用者とサービスの差がついてしまう可能性が高くなります。
料理の作り置きは禁止されていませんが、食中毒のリスクを避けるため、事前に利用者の家族と相談し了解を得る必要があります。
料理が苦手でも介護職に就くことは可能です。料理教室に通う他、働きながら料理を覚える方法もあります。
介護職員に求められる料理のポイントは、利用者がおいしいと感じる料理を作ることです。そのためには、利用者一人ひとりの好みや体調を考慮した献立を考える必要があります。また、利用者以外に料理を提供してはならないなどNG行動もありますので、あわせて覚えておきましょう。